チキンレース
2019.05.11
相手の車や障害物に向かい合って、衝突寸前まで車を走らせ、先によけたほうを臆病者とするレースのことだが、ジェームズ・ディーンの「理由なき犯行」という映画は、ちょうど高校生になって津井というド田舎から淡路の中心地洲本へ毎日電車で通うという私にとっては大変革の頃でした。
洲本へ毎日通学するというのは、いまなら毎日梅田や難波へ通うようなものに近いものであります。

現在は高速バスが何本もあるし、運営会社も淡路交通だけでなく乗り入れている会社もたくさんあるので、比べるには適当でないかも知れないが、その頃の洲本といえば東洋一の紡績工場(鐘紡)があって、映画館が4つもあったのです。
映画と小説は思春期の心と体の相談室ではないけれど、おなじ境遇の同志が見えたというのかも知れません。
ほんとうは親は子供の成長をハラハラしながら見ているのでしょうが、そういう時期は誰も解決法はなく、暴走しないかを見ているしかなかったのでしょう。
そういう意味で、私の成長期には両親は当然のことですが、良い先生方に見守られながら過ごしたんだなあと今になって感じています。

理由なき反抗という映画は、孤独と不安と怒りの青年から大人になる誰もが経験することだと思うが(今だからそう言える)、一人前の人間ではないくせに、大人ぶった意見や意志表示して家の中でも親と衝突したり、学校では校則に背いて、それを破る行動をしてしまう。
なんで「長髪」がいけないのだ、靴は「白い運動靴」でなければいけないのか、などと闘争心をむき出しにする。
そんな行動だけなら、今でも大人やマスコミは理解があったり応援もしてくれるだろう。
まぁ、大人のような考えもあるけれど、一貫していないのが未熟なところなんですね。
学期内には中間考査と期末考査があって、義務教育でないので単位が取れなくては進級できない。
試験前には授業は午前中だけ、そういうのがチャンス到来なので不良少年は友達の家でマージャン(^o^)
大学への進学などということが入った目的ではない実業高校なのだ(^_^)
しかし、単位が取れなかったら1年生から2年生、3年生なら卒業できなくて留年することになる。
私の高校生時代には他の科だったけれど進級できなくて1年生を再度やった人間もいました。

考えてみたら、留年してもやめないで行った奴もある意味凄いと思う。
人生は長い山道を重たいものを担いで歩いていくようなもの。成功者のようにもて囃されている人はいるけれど、それはいま歩いている途中の姿なのだろうが、チキンレースやギリギリの切羽詰まった経験を積んできた人たちと、トドの詰まりになって強さを発揮できるのはどちらなんだろうかねえ。

相手を屈服させようとして、互いに強引な手段をとりあう争いがいまアメリカと中国という世界の双璧でチキンゲームが行われている。
ジェームズ・ディーンという俳優は24歳で交通事故で死んだ。
「エデンの東」、「理由なき反抗」、「ジャイアンツ」これらの名作はいつ見ても心が騒ぐ。

それにしても、トランプと習近平の不良青年もどきのチキンレース。
こういう人間が世界のリーダーとはなぁ(怒)

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