烏骨鶏卵工場810
2018.10.05
いまの印刷屋を廃業するわけではないけれど、もう歳だからというのもあるけれど、本業が芳しくない。
それは田舎の事業所が抱える問題で、その原因は政治にあると思うけれど、それを言ったところでどうなるものでもないので言わん。

方丈記という鴨長明の鎌倉時代の随筆があるけれど、そういう高貴な人とは住む世界が違うから比べられるものではないが、それとなく鴨長明の住んだ方丈庵をもじった名前をつけて帰省して田舎暮らしをしている人が多い。
これまで会社やお役所に努め、立派に過ごされてこられた方たちなのでしょう。
誰でも血気盛んなときは猛進しながら生きてきたのだろうと思いますが、一日中隙間もなく生きているわけではなく、物思いをする瞬間や夜静かになった時考えることもあるだろうけれど、そういう微妙なところが見逃されているのだろう。

終戦の年に生まれたから、ガムシャラに生きてきたという人間もいるけれど、楽器を弾いたり絵を描いたりスポーツをしたり、それぞれの世界に入っていくというのはある意味ストレス解消になって、その人の広がりになっているのかも知れません。
人生何事もお金に勘算する人もいるけれど、まぁ種類の違う人間なのでしょう。
人生の後期、あと秒読みとまで迫っているとまでは言わないけれど、ゴールに近いことは確かである。

3年ほど前から、池波正太郎の小説から軍鶏に魅せられて、鹿児島から有精卵を取り寄せて孵化させて飼おうという無謀な人間でもある。
今年のお正月頃には30羽ぐらいまで増やしたけれど、この鶏肉をビジネスにしようとすれば屠殺許可がいるということに気がついた。
自分で潰して食べるには一向に構わないが、商売にすれば1羽8千円から1万円ぐらいになろうかと思ったけど、ビジネスにしようとすると難しい。
20羽ちかく自分で捌いて食ったけれど、残酷なというが淡路牛や神戸牛が美味しいという人は、牛舎にいる人懐こい牛を見たことないんでしょう。

軍鶏の肉は食品衛生の問題もあるので、捌いて売ってはいけません。
それでは軍鶏の卵はどうかと言うと、卵は野菜などと同じで道端で売っても構わないようです。
売卵目的なら、養鶏場の鶏なら一日に2個ぐらい産ませられるらしいけれど、今度はエサ代とのせめぎあいだというから、何事も大変なようです。

変わり身の早いとうか、そこで烏骨鶏というこっけいな鶏をみつけました。
烏骨鶏は、ほかのニワトリに比べ卵を産む回数が非常に少ないことが特徴で、通常の採卵用のニワトリは、年間約300個近く産むのに対し、烏骨鶏はたったの60個ほどらしい。
大きさはニワトリと同じだから、1個の値段がニワトリと同じならそんなアホなものは育てないですわなぁ(-^o^)
烏骨鶏の卵は普通の卵に比べ、1個200円からデパートの売り場では500円の値がつくこともある高価なのが特徴らしい。

またゼニ儲けする話かいなと笑われるけれど、お金に縁遠い生き方だから、その証拠に現在の暮らしを見れば一目瞭然ですわね。
烏骨鶏のヒナは千円から三千円もするらしいから、有精卵を買って孵化して飼うというのは正解なのかも知れません。
ヒナを売るには家畜商というかペットショップなどの許可が要るらしく、ソレも断念。
いま2月ぐらい前に孵ったヒナ2羽と半月ぐらいのヒナ3羽がいますが、ヒナを育てて卵を売ることにします。
明後日もう6個の有精卵が通販から届く予定です。
その有精卵から何羽孵るのでしょう。
孵化率も残念ながら低いのである。
そうやりながら50羽ぐらいまで増やしていこうと長期計画していますが、命がどこまで持つのでしょうかねえ。




-設定 -













- CafeLog -